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    「君達は一体何者だ!」

    房一は手答へのないのを感じた。

    「何でもないぢやないかね、君から聞いたとほりだ。心配することはないと思ふな」

    口ごもつて、

    「あゝ、えらかつたなあ」

    「さつき、はじめは、はてな、見慣れない男がいるな、と思つたくらいですからな」

    「徳さんが、――今、そこに、おかみさんが来てるんですわ」

    房一は彼等の姿が消えてからもしばらくの間、ぼんやり元の椅子に腰をかけて、たつた今彼等がそこを曲つて行つた入口の土塀、それで一所だけ区切られた表の道路、その向ふに稍高手になつた畑地、といつたやうな物を漠然と眺めていた。

    と、小谷は目を丸くした。欲しさうだつた。すると、逸早く、

    入るなり、

    「うん、寄りがあるからな、あんたはうちに帰つとんなさい」

    練吉は房一の腕にさはつて、囁くやうに云つた。近眼鏡の下から切れの長い練吉の眼が一種こつそりした親密な表情をのぞかせていた。突嗟とつさに房一はその囁くやうな調子や眼つきから、練吉が何のことを云つているのかを了解した。

    「はあ!さう――ですね」

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